Claude Code advisorとは?コードを書かなくても難所だけ賢いAIに相談できる仕組み

Claudecode 研修 編集部

監修: 株式会社ZETTAi

最終更新 2026年7月15日16 分で読了
Claude CodeadvisorAIツール内製コスト削減非エンジニア
Claude Code advisorとは?コードを書かなくても難所だけ賢いAIに相談できる仕組み

Sec.01

Claude Code advisorとは何か—安いモデルが賢いモデルに難所だけ相談する仕組み

請求書の項目名がバラバラで、どう仕分けるツールにすればいいか決めきれない。Claude Code (Anthropic 社の AI コーディングツール) に「経費を勘定科目ごとに振り分けて」と頼んだものの、そこから先の判断が止まる。そんな場面で、あなたの代わりに上位モデルへ相談を持ちかけてくれるのが advisor だ。

Claude Code advisor とは、安く速い実行モデルが作業を進め、行き詰まったときだけ高性能モデルに自動で相談する二刀流の協調機能である。難しいのは呼び出しのタイミングだが、それは Claude が自分で判断する。

構図はこうだ。普段の作業は、処理が速くコストの低い実行モデル(Executor)が黙々と進める。重要な判断を迫られたり、手が止まったりしたところで、より賢いアドバイザーモデル(Advisor)に「この方針で合っているか」と聞きに行く。Advisor はそこまでの会話とツール操作の履歴を丸ごと受け取り、方針や修正案を返す。その返答は通常 400〜700 トークンほど、原稿用紙 2 枚に満たない短さだ。安いモデルが大半のトークンを処理し、賢いモデルは難所だけ担当する。Opus (Anthropic の最上位モデル) 1 台で全部やらせるより、コストを抑えながら近い品質にたどり着く仕組みだ。

大事なのは、advisor があなたの叩くコマンドではないことだ。使うのは、Claude Code に /advisor と入力してアドバイザー役のモデルを一度設定するだけである。あとはいつ相談するかを Claude 自身が決める。実装前の方針確認、詰まったときの相談、完了報告の前の最終チェック——この 3 つが Claude の自律的な判断で走る。

相談のタイミングを人が指図するのではなく、Claude が自分で難所を見極めて上位モデルに聞きに行く。

向く人と向かない場面も、はっきりさせておきたい。あなたがコードを書かず、Claude Code で業務ツールを作りたい実務担当者なら、/advisor コマンド一つで恩恵を受けられる。ただし、こういう条件には注意がいる。

  • Claude Code v2.1.98 以上が必要で、古いバージョンでは /advisor が画面に出てこない
  • アドバイザー役には実行役と同等以上のモデルを充てる必要がある(実行役が Sonnet なら相談役は Sonnet 以上)
  • Amazon Bedrock・Google Cloud・Microsoft Foundry 経由では使えず、Anthropic API への直接接続のみ対応する

これは 2026 年 3 月開始のベータ機能だ。挙動も価格も予告なく変わりうる。だからこそ、本番の重要処理を丸ごと任せきるのは、まだ早い。まず自分用の小さなツールで試す、そこがちょうどいい入口になる。

道具の輪郭が見えたところで、次は実際に触るときだ。非エンジニアが最初につまずく箇所を、先に手当てしておく。

Sec.02

実践: 複数ページ契約書のリスク箇所チェックと要約レポートを advisor ツールで作る

この例では、契約書ファイルを Claude Code に読ませて「リスクになりそうな箇所」を洗い出し、要約レポートにまとめます。ふだんの読み取りや一覧づくりは速くて安いモデルにまかせ、判断が難しい条項だけ賢いモデル(Advisor)に相談させることで、品質を保ちながらコストを抑えます。相談のタイミングは Claude 自身が判断するので、あなたは設定と指示を出すだけです。

  1. まず作業したいフォルダで Claude Code を起動し、契約書ファイル(例: contract.md)を同じフォルダに置いておきます。Claude はこの中のファイルを Read ツールで読めます。
  1. Advisor(相談役の賢いモデル)を有効にします。スラッシュコマンドを打つと、どのモデルを相談役にするか設定できます。
/advisor

コマンドを実行すると、Advisor モデルを選ぶ画面が出ます。ここで難所の相談を任せる高性能モデルを指定すると、以降は Claude が自律的に相談タイミングを判断します。

  1. 相談回数の上限を決めておくと、料金が読みやすくなります。1回の作業での相談回数は max_uses で上限を設けられます(通常 2〜3 回が目安)。この値は API でツールを定義するときに指定するパラメーターです。上限を決めない場合は Claude の判断にまかされます。
  1. 契約書を読ませ、リスク箇所の洗い出しを依頼します。実行役の速いモデルが全ページを読み、判断に迷う条項だけ Advisor に相談します。
contract.md を読んで、当社に不利になりそうな条項(違約金・自動更新・解約制限・責任範囲など)を洗い出してください。各項目に「該当箇所の引用」と「なぜ注意が必要か」を添えてください。

読み込みが終わると、注意すべき条項の一覧が引用付きで返ってきます。難しい判断があった箇所では、内部で Advisor への相談が入ります。

  1. 洗い出した内容を要約レポートとしてファイルに保存させます。
いまの洗い出し結果を report.md というファイルに、「概要」「リスク一覧(重要度つき)」「確認すべき点」の3見出しで書き出してください。

Claude が Write ツールで report.md を作成し、フォルダ内に要約レポートが 1 本できあがります。

  1. 相談が何回入ったかを確認します。API 利用時は、Advisor の利用量が usage 情報の iterations フィールドに別途記録されるので、相談にどれだけコストがかかったかを切り分けて把握できます。

補足: この機能は Claude Code v2.1.98 以降のベータ機能です。もし Advisor を使いたくないときは、環境変数 CLAUDE_CODE_DISABLE_ADVISOR_TOOL で無効化できます。Bedrock・Vertex AI・Microsoft Foundry 経由では利用できない点に注意してください。

Sec.03

非エンジニアがつまずく所と、その回避策

ネットで拾った手順書を開くと、advisor_20260301型のツール定義を tools 配列に追加し、ベータヘッダー advisor-tool-2026-03-01 を付けろと書いてある。JSONの波括弧が並んだ画面を前に、経費ツールを作りたかったはずの担当者の手が止まる。ここが最初の落とし穴だ。API経由の設定は、ツール定義のJSON (データを記述する形式) もヘッダーの付け方もマルチターンの会話管理も、すべて自前で組む前提で書かれている。コードを書かない人には、最初の一歩がそもそも重い。

だが、その手順書はそもそもあなたのための道ではない。代わりにやることは一つ、Claude Code を開いて /advisor と打つだけでいい。JSONもヘッダーも書かず、相談役のモデルを一度選べば設定は終わる。API向けの解説がどれだけ複雑に見えても、非エンジニアが実際に触るのはこのコマンド一行だけだ。

/advisor さえ打てば、あとの落とし穴はどれも「気づけば避けられる」類のものだ。ひとつずつ潰しておこう。

まず、コマンドがそもそも画面に出てこない場合は、Claude Code のバージョンが古い。v2.1.98以上に上げれば表示される。次に、会社のアカウントが Amazon Bedrock・Google Cloud・Microsoft Foundry 経由になっていると、advisor は動かない。Anthropic API への直接接続が必須なので、情シスに「advisorを使いたい」と一言頼んで接続を切り替えてもらおう。三つ目は相談役選びだ。実行役と同等以上のモデルを充てるという条件を外すと、advisor の意味が薄れる。

そして、これは情シス相談の際に一緒に伝えておきたい四つ目の落とし穴。社内の環境が LiteLLM などのプロキシ経由で Anthropic API につないでいる場合、server_tool_use ブロックの変換がうまくいかない不具合が報告されている。advisor を使うなら、プロキシを挟まず直接 Anthropic API に接続する構成が推奨される。「Anthropic API 直接接続」とひとことで言っても、社内では別のプロキシ経由になっていることがあるので、この点も併せて確認しておくと二度手間にならない。

壊れても取り返しのつく自分用のツールから慣らせば、地雷はほとんど踏まずに済む。

地雷の場所が分かったら、次は自分の担当業務のどこに、この相談相手が効くのかを重ねてみる番だ。

X での反応

いいね 100 件以上の投稿から · いいね順

Oikon@oikon48
もしかしてClaude Codeの /advisor コマンドで、指定のモデルをアドバイザーにできる機能が標準搭載されているの知られていない??
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松丸 彗吾(keigo matsumaru)@k_matsumaru
Mac限定だけどClaude Codeに直接編集させられる動画編集ソフト出たらしい オープンソースで、自分のClaudeのAPIキーかMCP接続で使えるみたい
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すみか@Skillsオタク@sumika45379
【公式がしれっと出してきた】 Claude Codeがごちゃついてる人ほど、 まず入れた方がいいpluginが話題😳 claude-code-setup。 https://t.co/vSgcx4TE4w これ、何がエグいかというと👇 ・project structureを読んでくれる ・dependenciesとcode patternsを見る ・MCP serversを提案 ・Skillsを提案
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Sec.04

advisorをあなたの業務に横展開する3つの例

数百件のPDFやメモが雑multiに散らばったフォルダから、必要な情報だけを拾い集めて報告書にまとめたい。手作業なら丸一日仕事だが、Claude Code advisorの仕組みを使い、実行役としてSonnetを、相談役としてOpusを割り当てれば、様子が変わる。ファイルを一つずつ読み込み、関連しそうな箇所を拾い出す作業はSonnetが黙々とこなす。そして「この資料とあの資料、内容が食い違っているがどちらを採用するか」といった判断の分かれ目だけ、Opusが呼ばれる。あなたが逐一目を通していた確認作業を、モデル同士が代わりに片付けてくれる格好だ。

実際にやってみるなら、手順はこうだ。Claude Codeを開いて /advisor と打ち、相談役にOpusを指定する。あとは実行役への最初の指示文を「resources以下の全ファイルを読み込み、◯◯に関する記述を横断的に抽出して、矛盾があれば理由とともに報告して」といった形で投げるだけでいい。JSONもヘッダーも書かず、相談役を選ぶ操作はこの一度きりで済む。

相談が実際に走ったかどうかは、Claude Codeの応答の中に見分けがつく箇所がある。Sonnetの作業ログとは毛色の違う短い方針コメントが挟まるかどうかだ。「Advisorに確認」といった趣旨の一言が返答中に現れたら、それがOpusが呼ばれた合図だ。usageに記録される相談回数を見れば、その作業で実際に何回相談が発生したかも追える。

Claude Code advisorのこの型は資料調査に限らない。作業量は多いが要所だけ頭を使う仕事なら、どこにでも移植できる。相談役に格上を置き、作業は格安モデルに任せる。この配分こそが、業務ツールの内製でコスト削減と品質を両立させる勘どころになる。

代表的な当てはめ先を三つ挙げておく。

  • 社内データの調査パイプライン:散らばった資料を実行役が横断的に読み込み、結論の筋道づくりだけ相談役が支える
  • 経理の集計ツール:安いモデルが仕分けと集計を進め、判断が割れる費目だけ賢いモデルに聞く
  • 長時間かかる資料整理:数百件のファイル名整理やタグ付けを安いモデルが延々と処理し、分類ルールの判断だけ上位モデルに委ねる

いずれも共通するのは、バルクの処理を安価なレートで流しながら、難所だけ賢いモデルに投げる構図だ。長時間タスクほど、この差は効いてくる。

作業量は安いモデルに、判断の重さだけ賢いモデルに。仕事の設計がそのままコストの設計になる。

Claude Code advisorが描く三つの型のどれかに、あなたの担当業務が重なっただろうか。重なったなら、残るのは細かい疑問だけだ。

Sec.05

コストはどう変わる?advisorの料金と管理の考え方

「使ったら青天井に課金されるのでは」——先月分の再集計を試そうとした担当者が、実行ボタンの前で指を止める。その不安の正体は、たいてい「1回いくらか、上限をどう引けるか」が見えないことにある。Claude Code advisor の料金は、実はこの二つがはっきり設計できる。

仕組みの土台は前提のとおりだ。実行役が大量のトークンを安いレートで処理し、相談役が返すのは前述のとおり短い応答にとどまる。高いレートがかかるのは、この短い返答の分だけ。全体のトークン量に対して、賢いモデルが噛む部分は限られているので、料金は「相談役に何回・何トークン投げたか」でおおよそ読める。

そこで効いてくるのが、上限を自分で引く仕組みだ。max_usesを設定すると、1リクエストあたりの相談回数に天井を決められる。使いすぎて後から驚く、という事故がそもそも起きない設計になっている。

では実際にいくら使ったかは、どこで見るのか。Claude Code advisor のトークン利用量は、通常の usage (API の利用量情報) とは別に iterations フィールドに記録される。相談が何回走り、どれだけ消費したかが分けて残るので、「今月この advisor にかかった相談コスト」を切り出して確認できる。作業分と相談分がごちゃ混ぜにならないぶん、部署の予算に紐づけて説明しやすい。

設定と、それが実際どう効くかを一枚に整理しておく。

設定設定値の例効果
max_uses21リクエストの相談は最大2回で強制的に打ち切られる
max_uses3やや複雑な判断まで許容しつつ、青天井は防ぐ
caching{type: 'ephemeral', ttl: '5m'}相談3回以上見込む長い会話で、履歴の送り直しコストを圧縮
caching未設定相談1〜2回で終わる短いツールなら無理に効かせる必要なし

表から読み取れるのは、max_usesの数値をいくつに引くかで予算の天井が決まり、cachingは会話の長さ次第で使い分ける、という運用の勘どころだ。実績は iterations で後追いできる。

正直に付け加えれば、これはベータ機能のため価格や仕様は予告なく変わりうる。できるのは、max_usesで上限を引き、iterationsで実績を追い、長い会話には caching をかける——この三つで、青天井の不安を予測可能な数字に変えることだ。

まずは自分用の小さな Claude Code advisor に max_uses を2で設定して回し、iterations の数字を一度眺めてみてほしい。予算感は、その一回で掴める。

Sec.06

advisorのよくある質問

「Opus 1台で全部やらせるのと、結局どこが違うの?」——ここまで読んで、まだ腑に落ちきらない一点かもしれない。違いは、高いレートで動く時間の長さだ。Opus単体はバルクの作業も高性能モデルが処理するが、advisorは大量の作業を安いモデルに任せ、Opusは難所の短い応答だけを受け持つ。長時間タスクほど、この差が請求書の桁を変える。

無料プランで試せるか、という問いには正直に答えたい。advisorはAnthropic APIへの直接接続、またはClaude Code v2.1.98以降で動く機能で、実行役と相談役の二つのモデルを走らせる以上、トークン課金 (処理した文字量に応じた従量料金) は避けられない。無料で「触ってみるだけ」の入口ではなく、使った分だけ料金が発生する前提で始めるものだ。とはいえ max_uses を2に絞れば、試運転の費用は自分で天井を決められる。

相談役を指名するのはあなた。いつ相談するかを決めるのはClaude。

最後に、多くの人が本当に気にしているのはこれだろう。ベータの業務利用は大丈夫なのか。答えは「小さく使うなら」だ。2026年3月に始まったばかりのベータで、挙動も価格も予告なく変わりうる。締め日に必ず回す本番処理を丸ごと預けるのは、まだ早い。壊れても取り返しのつく自分用のツールから慣らす。advisorという相談相手との、正しい距離の詰め方はそこにある。

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